はじめてのオリジナルかるたの作り方
「かるたを作ってみたいけれど、何から手をつければいいのか分からない」——そんな方のための初心者ガイドです。テーマを決めるところから、読み札の文章づくり、絵札に使う写真選び、そして入稿まで、5つのステップに分けて順番に説明します。デザインソフトを使ったことがなくても、かるたで遊んだことしかなくても大丈夫です。
読み札を考えるためのワークシート(PDF・Excel)も無料で配布しています。グループでの制作にもそのままお使いいただけます。
STEP 1何のかるたにするか決める
最初に決めるのは、デザインでも枚数でもなく「何のかるたにするか」です。ここが決まっていると、このあとの読み札も写真選びも驚くほど早く進みます。逆にテーマが曖昧なまま札を書き始めると、44枚のどこかで必ず手が止まります。
あわせて「誰と、いつ遊ぶか」まで決めておくのがおすすめです。「卒業式の日に、ゼミのみんなで」「授業で小学3年生に」のように具体的にすると、文章の言葉づかいも、写真の選び方も自然と決まっていきます。
卒業・思い出
学校生活やサークルの4年間、家族の思い出を1枚ずつの札にする。卒業記念やアルバム代わりに。
地域・観光
町の名所・名物・方言を札にして、遊びながら地元を知ってもらう。PRツールや観光土産にも。
制作例:白石島かるた
学習・教材
防災・環境・交通安全・ネットリテラシーなど、覚えてほしいことを遊びの形に。授業や研修で使えます。
制作例:にんじゃかるた
推し・同人
好きな作品やキャストの魅力を札に詰め込む。イベント頒布やファン同士の交流グッズとして。
制作例:エロメンかるた
社内・研修
行動指針や品質標語、新人に伝えたいノウハウを札に。社内公募した川柳をそのまま使う例も。
制作例:SSTサービス品質かるた
記念・お祝い
退職・受賞・周年・誕生日に。その人の口ぐせやエピソードを集めると、贈り物としての力が一気に上がります。
制作例:誕生日プレゼントかるた
実際にどんなかるたが作られているかは、制作事例のページでご覧いただけます。「自分の場合はこう作れそう」というイメージが湧きやすいと思います。
STEP 2札の枚数を決める
ここで多くの方が身構えるのですが、「あ」から「ん」まで44枚をきれいにそろえる必要はありません。20枚でも30枚でも、かるたとして成立しますし、印刷もできます。実際に、卒業制作として少ない札数で1セットだけ作られた例もあります。
基本仕様と、枚数の考え方
- 絵札・読み札、それぞれ50枚以内が基本仕様です
- 50枚以内であれば、枚数が少なくても料金は変わりません(例:絵札20枚・読み札20枚でも、50枚のときと同じ料金です)
- 51枚以上も印刷できますが、別途お見積もりになります。また、枚数が多いと箱に入れたときに盛り上がる場合があります
- 注文は1セットから。10セット以上は10セット単位、200セットまで承っています
迷ったら、まずは思いつくままに書き出してみて、集まった数で決めるのがおすすめです。先に「44枚」と決めてしまうと、埋めることが目的になってしまいます。
STEP 3読み札の文章を書く
かるたづくりで一番時間がかかり、そして一番楽しいのがこの工程です。「文章なんて書いたことがない」という方がほとんどですが、心配はいりません。かるたの読み札に、うまい文章は必要ないからです。
読み札を書く4つのコツ
- 五・七・五にこだわらなくて大丈夫。「〜だよ」「〜します」といった話し言葉でも、立派な読み札になります。字数をそろえようとした瞬間に手が止まるので、まずは思ったとおりに書いてみてください
- 具体的な名前・場所・出来事を入れる。「たのしい おもいで うんどうかい」より「たいいくかんの うらで ないた ぶかつのひ」。固有名詞やその場にいた人しか知らないことを入れるほど、読んだときの盛り上がりが変わります
- 声に出して読んでみる。読み札は「読み上げられるもの」です。目で見て良くても、口に出すと言いにくい札があります。リズムが悪いところは言葉を入れ替えてみてください
- 頭文字のあと2〜3文字を意識する。かるたは頭の数文字で札を取ります。「あ」で始まる札が2枚あるなら、「あさ〜」「あめ〜」のように続きが早く分かれるほど、取り札として遊びやすくなります
思いつかない文字があるとき
- 空欄のままで構いません。とくに「を」「ん」は無理に作らなくて大丈夫です
- 濁音・半濁音(が、ざ、ば、ぱ…)や小さい文字(っ、ゃ)から始める札にしてもかまいません
- 逆に、どうしても入れたい題材が多い文字は同じ頭文字で2枚以上作ってもOKです
みんなで作るときの進め方
学校の授業やゼミ、社内のワークショップなど、複数人で作る場合はこの順番がスムーズです。
- 付箋に書き出す(15〜20分)……テーマについて思いつくことを、1人1枚ずつどんどん付箋に書きます。この段階では文章にせず、単語だけで構いません
- 頭文字ごとに並べる……集まった付箋を「あ行」「か行」…と並べ替えます。どの文字が多くて、どこが空いているかが一目で分かります
- 空いた文字を埋める……足りない文字を全員で考えます。ここは無理をせず、埋まらなければ空欄のままで進めてください
- 文章にする……1人が担当する文字を決めて、ワークシートに書き込んでいきます
読み札ワークシート(無料ダウンロード)
頭文字ごとに、読み札の文章と、絵札にする写真・絵のメモを書き込めるシートです。A4・2枚(前半「あ」〜「の」/後半「は」〜「ん」)。印刷してグループ作業にそのまま使えます。会員登録やメールアドレスの入力は不要です。
STEP 4絵札の写真・イラストを決める
絵札は「絵」でなくてもかまいません。スマートフォンで撮った写真でも、しっかりしたかるたになります。むしろ思い出や地域を題材にする場合は、写真のほうがぐっと来る仕上がりになることが多いです。
写真を選ぶときのポイント
- 縦向きの写真を選ぶ。札の仕上がりは70×95mmの縦長です。横向きの写真は左右が大きく切れてしまいます
- 大きいサイズの写真を使う。目安は長辺1300ピクセル以上(印刷用の解像度に換算した数字です)。最近のスマートフォンで普通に撮った写真なら十分に足ります。SNSに投稿したあとの画像やスクリーンショットは小さくなっていることがあるので、元の写真を使ってください
- 主役が大きく写っているものを。札は手のひらサイズです。遠くに小さく写っている人や物は、印刷すると何か分からなくなります
- 暗い写真・ぶれた写真は避ける。画面では気にならなくても、紙に印刷すると差がはっきり出ます
- 写真の端ぎりぎりに大事なものを置かない。断裁の都合で、周囲は数ミリ切り落とされます
手描きのイラストを使う場合
紙に描いた絵を使うこともできます。スキャナーで取り込むか、明るい場所で真上から撮影してください。斜めから撮ると台形にゆがみます。鉛筆の薄い線は印刷で飛びやすいので、濃くはっきりと描くのがコツです。
絵が用意できないとき
絵札を文字だけのデザインにする方法もあります。読み札の頭文字を大きく置くだけでも、かるたとしてはきちんと成立します。標語や語録を題材にする場合は、むしろ文字だけのほうが読みやすいこともあります。
STEP 5データにして入稿する
文章と写真がそろえば、あとは印刷用のデータにするだけです。かるたのサイズや塗り足し(断裁のための余白)をあらかじめ設定した無料テンプレートをご用意しているので、印刷用のサイズをご自分で計算する必要はありません。
- Canva……デザインソフト不要。ブラウザだけで作れます。絵札・読札・箱の3種類
- Illustrator / Photoshop / Word……使い慣れたソフトがある方はこちら
テンプレートのダウンロードと、PDFの書き出し方・塗り足し・文字切れなど入稿データの注意点は、テンプレート・入稿ガイドのページにまとめています。
データ作成が難しいと感じたら
「デザインソフトが使えない」「文章と写真はあるけれど、データにする自信がない」という場合は、データ制作代行(50,000円(税別)〜)をご利用いただけます。写真と原稿をお送りいただければ、専門スタッフが入稿データを作成します。詳しくは料金・価格表をご覧ください。
いつから始めればいい?(逆算スケジュール)
卒業式やイベント、記念日に間に合わせたい場合は、使いたい日の2か月前から動き始めると余裕を持って進められます。下の表は目安です。
| 時期 | やること | ポイント |
|---|---|---|
| 約8週間前 | テーマ・使う場面を決める | 誰と遊ぶか、いつ渡すかまで決めておくと、あとの判断が全部ラクになります。 |
| 約6週間前 | 読み札の文章を書く | ここが一番時間のかかる工程。複数人で作る場合はさらに余裕を見てください。 |
| 約4週間前 | 写真・イラストを集める | 撮り直しが必要になりがちなので、早めに手をつけると安心です。 |
| 約3週間前 | 入稿データ(PDF)を作る | テンプレートに流し込む工程。データ制作代行を使う場合はこの時点でご相談ください。 |
| 入稿 | データを送る・お支払い | お支払いの確認後に印刷を開始します。 |
| 入稿後 | 14営業日以内に発送 | データ確認後、改めて納期をご連絡します。希望納期がある場合は事前にお知らせください。 |
準備ができたら
ここまで読んでいただければ、あとは手を動かすだけです。まずはワークシートを印刷して、思いつく言葉を書き出すところから始めてみてください。
読み札ワークシート(無料ダウンロード)
頭文字ごとに、読み札の文章と、絵札にする写真・絵のメモを書き込めるシートです。A4・2枚(前半「あ」〜「の」/後半「は」〜「ん」)。印刷してグループ作業にそのまま使えます。会員登録やメールアドレスの入力は不要です。